2012年10月19日

【cinema】くたばれ!ハリウッド

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「どんな話にも3つの側面がある。
相手の言い分、自分の言い分、そして真実。
誰も嘘などついていない。
共通の記憶は微妙に異なる」

---ロバート・エヴァンズ

と本人が宣言して始まる本作品。
エヴェンズの視点で語られる彼の半生は
きらびやかで羨望と尊敬のまなざしで見いってしまう。

しかし。あくまで彼のみの視点。
現実は分からない。

なのだが、彼の語り口は甘美で魅力に溢れていて、
嘘も誠も関係なくなる。
その彼の魅力と才能が多くの名作をこの世に送り出した所以だろう。

『ゴッド・ファーザー』
彼が生み出した名作の一つ。

多くの人がそうであるように
『ゴッド・ファーザー』=『コッポラ映画』と
ずっと思っていたけれど実はそうではない。

原作を見つけ出し育てたのは彼。
監督に新人のコッポラを推薦したのは彼。
そしてコッポラが最初に編集した
「完璧で一切変えない」と言い張る
2時間6分の試写を観て
「最低だ、君は大河ドラマを予告編にした、本編をもってこい!」と
怒鳴ってコッポラを怒らせ、
周囲を敵に回してまで2時間55分の長尺映画にさせたのも彼。
プロデューサーである彼の功績は大きい。

ただ、彼の存在は本作を観るまで
恥ずかしながら知らなかった。
なんだかんだ言って「映画」はどうしても
監督・俳優にスポットライトが当たりがちだ。

その現実がハリウッドに於ける
他の役割を担う映画人の後退を招いたのではと個人的に思う。
というのも、
最近のハリウッドのリメイクラッシュには
映画ファンの一人として怒りを覚えている。

他国でいい作品が出たらハリウッドですぐリメイク。
「うち(ハリウッド)で作り直した方が
いい作品になるぜ!」的な驕りを感じる。
技術力とネームバリューを過信し過ぎ。
他国の映画人への敬意も感じられない。

そんなハリウッドにエヴァンズの言葉を借りて
こう言いたい。
「いい脚本こそ映画の命」
その精神をハリウッドには思い出して欲しい。

………
エヴァンズ程のスター・プロデューサーは
今後出て来ないかもしれない。
(自信と胡散臭さはこの上ない!)
ただ彼の映画にかける情熱は
今後のハリウッドに根絶えることなく
受け継いでほしいと思う。

素晴らしい映画人生!

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「くたばれ!ハリウッド」
70年代、パラマウントに君臨した
カリスマプロデューサー
ロバート・エヴァンズが自ら書いた原作を
ドキュメンタリーとして映画化した作品。

製作国    アメリカ
初公開年月  2002年
監督     ブレット・モーゲン、ナネット・バースタイン
出演       ロバート・エヴァンズ、ジャック・ニコルソン、スコット・クレイン





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『ちちんぷいぷい★』
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posted by aque at 21:25| Comment(0) | TrackBack(0) | cinema | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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